ブレーカー・漏電修理・SPD(避雷器)の気になる工事費用や設置費用についてご紹介します。安全対策をとっていない場合、火災などのリスクがあり非常に重要な電気回路です。
ブレーカーとは
ブレーカーは、電気回路の過負荷や短絡(ショート)などの異常が発生した際に、自動的に回路を遮断して電気機器や施設などを保護する装置のことです。具体的には、電流が設定値を超えると、ブレーカー内の機構が作動し、回路を物理的に開いて電流の流れを止めます。これにより、火災や機器の損傷などの事故を防ぐことができます。
ブレーカーの種類
ブレーカーにはいくつかの種類があり、用途に応じて選ばれます。代表的なものには以下のようなものがあります。
- 遮断器(サーキットブレーカー):家庭やオフィスビルなどで一般的に使用されている、再接続可能なタイプのブレーカーです。手動でオン・オフを切り替えることができ、保護機能も備えています。
- 漏電ブレーカー:電気が意図しない経路(例えば、地面や人体)に流れる「漏電」を検知した際に回路を遮断するタイプです。人身事故の防止に寄与します。
- ヒューズ:一度作動すると交換が必要になる一次使用の過負荷保護装置です。ヒューズ自体が熱で溶けることにより回路を遮断しますが、この分類に厳密にはブレーカーとは呼ばれませんが、同様の保護機能を果たします。
ブレーカーの選定には、設置される環境の電気的要件や、保護すべき機器の種類、必要な保護機能のレベルなどが考慮されます。安全性を確保する上で重要な役割を果たすため、定期的な検査や適切な管理が求められます。
ブレーカー取付 工事費用
17,600円~
漏電の調査と修理費用
漏電の危険性
漏電は、電気が予定された回路や経路を離れて地面や物体に流れ出ることを指します。この状況は、人身事故や火災といった重大なリスクを引き起こす可能性があります。漏電の危険性について詳しく解説します。
人身事故のリスク
- 感電: 漏電により、電気機器やその周囲の物体、場合によっては床や壁が電気を帯びることがあります。これに触れることで感電し、重傷を負ったり、最悪の場合死亡することもあります。
- 健康被害: 微量の電流でも長期間にわたり人体に影響を与える可能性があり、神経障害や心臓に悪影響を及ぼすことがあります。
火災のリスク
- 発熱: 漏電は電気機器や配線に予期せぬ高温を引き起こすことがあり、これが原因で火災が発生する場合があります。特に絶縁不良や配線の老朽化が原因で起こりやすくなります。
- 火花: 漏電が発生すると、接触不良や断線の箇所で火花が発生しやすくなり、可燃物に引火する危険性があります。
設備の損傷
- 機器の故障: 漏電は電気機器内部の故障を引き起こし、機器の寿命を短くする可能性があります。特に精密機器では、微量の漏電でも大きな損害を引き起こすことがあります。
- 配線の損傷: 漏電は配線の絶縁体を徐々に損傷させることがあり、長期的には配線全体の交換が必要になることがあります。
漏電を防ぐための対策
- 定期的な点検: 電気設備や配線の定期的な点検とメンテナンスを行い、絶縁不良や老朽化を早期に発見します。
- 漏電遮断器の使用: 漏電遮断器を設置することで、漏電を検知した瞬間に電源を遮断し、感電や火災のリスクを大幅に減らすことができます。
- 適切な使用: 電気機器を製造者の指示に従って正しく使用し、過負荷や不適切な接続を避けます。
漏電の調査
漏電の調査は、漏電が発生している原因を特定し、それを解決するためのプロセスです。漏電は電気が意図しない経路を通じて流れることを指し、これが発生すると人身事故や火災のリスクが高まります。漏電の調査と修理は専門の知識を要するため、通常は専門の電気技術者に依頼します。調査のプロセスは大まかに以下のステップに分けられます。
- 1漏電ブレーカーが作動した際の初期確認
- 漏電ブレーカーのチェック:どの漏電ブレーカーが作動したか確認し、関連する回路を特定します。
- 再発防止のための即時対策:安全を確保するために、該当する回路の電源をオフにします。
- 2原因特定のための詳細調査
- 視覚的検査:配線、コンセント、スイッチ、電気機器などの外観を確認して、損傷や異常がないか調査します。
- 絶縁抵抗測定:専用の測定器を使用して、電気設備の絶縁状態をチェックします。絶縁抵抗が低下している場合、漏電の原因となる可能性があります。
- 3個別機器のテスト
- 差し込み式テスターの使用:コンセントや機器に差し込み、漏電が発生しているかを個別にテストします。
- 分割法:回路を部分的に切り離して、漏電の原因となる範囲を絞り込みます。
- 4修理と再評価
- 原因となる部品の修理または交換:原因を特定したら、損傷した配線や部品を修理または交換します。
- 電気回路の再チェック:修理後、電気回路全体の安全性を再確認するために、絶縁抵抗測定などを再度実施します。
- 5定期的なメンテナンスと監視
- 定期的な検査の実施:将来的な漏電のリスクを低減するために、定期的な電気設備の検査とメンテナンスを行います。
- 漏電監視装置の設置:漏電を早期に検出し、迅速に対応できるように漏電監視装置を設置することも有効です。
漏電の調査と修理は専門的な作業であるため、適切な知識と経験を持つ専門家に依頼することが重要です。自分で対応する場合には、安全第一で行い、不明な点があれば必ず専門家の助けを求めてください。
漏電の調査と修理の費用
5,500円~
SPDとは
SPD(Surge Protective Device)とは、過電圧サージから電気設備を保護するための装置のことです。サージとは、雷や電力線の切り替え操作、大型機器のオン・オフによって生じる瞬間的な高電圧のことで、この高電圧が電気設備に直接影響すると、機器の故障や破損の原因となります。
SPDは、これらの過電圧サージが電気設備に到達する前に、サージを安全な経路に逸らして地面へと放電させることにより、接続された機器を保護します。このようにして、機器へのダメージを防ぐことができるため、データセンター、通信設備、産業施設、住宅など、さまざまな場所で広く利用されています。
SPDのタイプと種類
SPDにはいくつかのタイプがあり、保護する設備の種類や設置場所、必要とされる保護レベルによって選択されます。代表的なものには以下のようなものがあります。
- タイプ1 SPD:主に外部由来のサージ(雷サージなど)からの保護を目的とし、サービスエントランス(建物の電気メイン入り口)に設置されます。
- タイプ2 SPD:タイプ1 SPDに加えて、内部由来のサージからの保護も行い、電気パネルやサブパネルに設置されることが多いです。
- タイプ3 SPD:エンドデバイスの近く、つまり電源コンセントなどに設置され、タイプ1やタイプ2でカバーできなかったサージから機器を直接保護します。
サージ保護のためにSPDを設置する際には、設置場所や保護すべき機器の種類に合わせて適切なタイプと仕様のSPDを選択し、専門の電気技術者による適切な設置が推奨されます。
テレワークの普及により家庭内でパソコンを使用して仕事をする人が増加傾向にあります。夏場に雷が発生しやすくSPD対策を行っていない場合、仕事で使用しているパソコンが一瞬で破壊されるリスクがあります。ご本人だけでなく仕事に関わる人たちにとっても大きな損失となる可能性も秘めています。
SPDの工事費用
30,000円~
※アース工事を伴う場合は、追加の工事費用が発生する場合もございます。